小規模事業者持続化補助金は、すべての中小企業が使える制度ではありません。「小規模事業者」という定義が業種ごとに設けられており、従業員数や業種の区分を誤解したまま申請書を作り始めるケースが後を絶ちません。申請資格の確認は、書類作成よりも先に行う必要があります。詳細な数値要件は公募要領・担当窓口で必ず確認してください。
「小規模事業者」の定義は業種によって異なる
持続化補助金で言う「小規模事業者」は、業種ごとに従業員数の上限が設けられています。商業・サービス業(宿泊・娯楽業を除く)は多くの場合5人以下、宿泊業・娯楽業や製造業その他の業種は多くの場合20人以下が目安とされています。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、公募回によって表現が異なる場合があります。
「従業員数」の数え方にも注意が必要です。常時使用する従業員の人数が基準となり、役員や個人事業主本人は含まれないのが基本です。また、パートやアルバイトの扱いも公募要領の定義に従うため、勤務形態が混在している事業者は特に注意してください。
どんな事業者が対象外になりやすいか
申請資格の確認で見落とされやすいのが「対象外事業者」のリストです。一般に除外されやすいパターンとして、以下が挙げられます。
- 医師・弁護士など国家資格に基づく一部のサービス業(業種によって扱いが異なる)
- 社会福祉法人・NPO法人など、法人格の種類によって除外されるケース
- 確定申告を行っていない、あるいは開業届を出していない個人事業主
- 直近の公募で採択を受けており、一定期間が経過していない事業者
特に「開業届の有無」は、個人事業主にとって見落としやすいポイントです。副業や兼業で事業を行っている場合も、開業届の提出状況によって申請可否が変わる場合があります。
商工会議所・商工会との関係はどう確認するか
持続化補助金では、申請する際に商工会議所または商工会の管轄に属することが要件の一つです。事業所の所在地が商工会議所の管轄エリアなのか、商工会のエリアなのかによって、提出先と申請様式が異なります。
福岡市内や北九州市内など政令指定都市・主要都市の多くは商工会議所の管轄となりますが、郊外や町村部は商工会の管轄となるケースが一般的です。どちらに属するかが不明な場合は、事業所の所在地を伝えて各団体に確認するのが最も確実です。
申請資格を確認する手順
申請前に資格を確認する際は、次の流れで進めると抜け漏れを防ぎやすくなります。
- 業種と従業員数の照合 自社の業種コードを確認し、公募要領に記載された従業員数の上限と照らし合わせる
- 法人格・申請形態の確認 法人か個人か、開業届・法人登記の状況を整理する
- 対象外事業者リストのチェック 公募要領に記載された除外条件に該当しないか確認する
- 管轄団体への事前相談 商工会議所または商工会の窓口に相談し、申請様式や提出方法を確認する
この4ステップを最初に行うだけで、書類作成後に「実は対象外だった」という事態を防げます。
申請できるか迷ったら、まず窓口に相談する
申請資格のグレーゾーン(業種の解釈が分かれる、従業員数の境界線上にいる、など)に該当する場合は、自己判断で進めないことが重要です。管轄の商工会議所・商工会、または中小企業庁の相談窓口では、事業の内容や状況を伝えたうえで確認が取れます。
福岡県内であれば、福岡商工会議所や各地の商工会に補助金担当者が置かれており、申請前の相談に対応しているケースが多いです。書類作成の前段階から相談することで、確認漏れや修正のやり直しを減らせます。
よくある質問|小規模事業者持続化補助金の申請資格
従業員がゼロの一人事業者でも申請できる?
申請できる場合が多いです。個人事業主の場合、開業届を提出していることが基本的な前提となります。ただし業種や公募回によって条件が異なるため、公募要領と管轄の商工会議所・商工会で必ず確認してください。
副業・兼業での申請はできる?
メインの仕事とは別に事業を行っている場合でも、開業届を出して事業実態があれば申請できるケースがあります。ただし「常時使用する従業員」の定義や業種の扱いに注意が必要で、詳細は公募要領と窓口で確認してください。
過去に採択された事業者は再申請できない?
再申請は一般に可能ですが、前回の採択からの期間や、補助事業が完了・報告済みであることなど、一定の条件が課される場合があります。具体的な要件は公募回ごとに異なるため、最新の公募要領で確認してください。